テレビを捨ててはや16年。
芸能界のブームがわからず会話についていけない以外は全く問題が無いわけですが、どうしてもディスカバリー・チャンネルだけは観たくなりました。
我が家というか、私のデスクには既にディスプレイが2つあるのでこれ以上ディスプレイを増やしたくない。
というわけで、Ubuntuのデスクトップにビデオキャプチャーして取り込むことにしました。世界のどこかに同じことを考えている人がいるかもしれないのでメモとして残しておきます。
右上がJ:COMからビデオキャプチャーで取り込んだ画面。うちはマルチディスプレイなのでスクリーンショットがこんな感じになる。
ハード構成
ハード構成はこんな感じです。
J:COMが設置してくれるのは2種類のモデム
J:COMの人は壁のTV端子に2種類のモデムを繋いでくれます。
1つはJ:COM.NETというインターネットサービスで使います。要するにネット回線です。プロバイダ契約が不要なのはわかりやすくて好き。
もう一つのモデムはJ:COM TVというサービスで使います。所謂CATVのサービスです。
本当はJ:COM TVだけで良かったのですが、元々使ってたSoftbank Airが2.5Mbpsしか出てなかったので乗り換えました。261Mbpsって聞いてたのにおかしいね。
ビデオキャプチャーカードの選定は慎重に
本当はJ:COM TV側のモデムとPCを直接つなぎたかったのですが、うちのPCとディスプレイにはHDMIの入力端子が無いので出来ませんでした。
仕方ないので一旦ビデオキャプチャーカード経由でUSBに変換してPCにつなぎます。
今回選んだビデオキャプチャーカードはAverMedia社のAVT-C878 PLUSです。公式にはWindowsとMACしか対応していないことになっていますがUbuntuでも使えます。
ポイントは以下の2点。
- UVCに対応している
- USB 2.0を使える
うちのPCはUbuntuくんなので基本的にドライバが無いんです。
PCIなんか絶対ムリだし、USBでも追加ドライバが必要な機種は無理。
それでもUVC(USB Video Class)に対応している本機種はドライバの追加なしでUSBカメラとして使うことができます。
これならUbuntuでもFreeBSDでも使えるはず。
また、USB 3.0は相性の問題が依然として残っているため何か問題があった場合に詰みます。
というわけで今回は敢えてUSB 2.0を使える機種を選定しました。
HDCP解除という問題
J:COMの人が設定に来てくれて気づいたのですが、J:COMのコンテンツはコピーコントロールされています。
そのままでは「Copy Protected Content.」というメッセージが表示されて設定自体ができないのでHDCPというコピーコントロールを解除する必要があります。
さすがにJ:COMさんのコンテンツからHDCPを外してもらうのは無理なので、キャプチャーカード側でHDCPを無視する様に設定します。
AVT-C878 PLUSの場合はWindows PCにRECentralというソフトをインストールしてHDCPを無効にします。
左上の歯車マークからLive Gamer Portable 2 → 一般 → HDCP検出機能をオフにします。保存ボタンがありませんが、オフにするだけで設定は反映されます。
ソフト構成
ソフト構成と言うと少し違いますが、ざっくりしたOSの構成は以下のとおりです。
UVCとV4L2が大活躍
前述の通りUVCに対応した機器であれば映像と音声をUSBのWebカメラとして入力できます。
ドライバとAPIはV4L2 (Video for Linux Two)で統一されており、既にかなりの品質レベルになっています。
UVCを経由した映像信号は/dev/videoX、音声信号はhwX,0というデバイス番号で認識されます。
映像と音声はVLCで表示
VLCは広く使われている映像再生ソフトです。もちろんLinuxでも沢山のユーザーがいます。
VLCのビデオカメラ入力で前述の/dev/videoXとhwX,0を選択することでJ:COM TVの表示ができるようになります。
「メディア」→「ビデオキャプチャーデバイスを開く」で設定画面を開き、キャプチャーモードで「Video camera」、ビデオデバイス名で/dev/videoX、オーディオデバイス名にhwX,0を選択して再生します。
VLCは表示サイズの調整が必要
VLCは元の映像のサイズを尊重して再生しようとします。つまり、1024×768の画面で1152×864の映像を再生すると画面がはみ出してしまいます。
小さいディスプレイで再生する場合は画面サイズを縮小する必要があります。
「ツール」→「設定」の左下にある「すべて」を選択して詳細メニューを表示します。左のペインで「ビデオ」を選択し、右の画面の「ビデオの拡大」を0.5などに縮小設定します。よく似た設定項目に「ビデオスケーリング係数」があるので間違わないように注意して下さい。
使ってみた感想
USB2.0で十分
60fpsで再生していますがコマ飛びなどの問題は全く発生していません。
USB3.0の方が速いと言う話を聞いたことが有りますが体感速度の差が出るほどでは無いということでしょうか。
映像もかなり綺麗に見れています。
J:COM.NETの速度は…まあこんなもんか
仕様上は320Mbpsらしいですが、スピードテストの結果は60〜100Mbps。
まあSoftbank Airの20倍になったのでかなり快適になりました。
J:COM観てたら突然
浦和レッズの番組(Reds! Get!Goal!!)が始まったw
ユースから目をつけてるおばちゃんとか最強すぎ。
次は録画用のディスクを追加
気が向いたらやっとく。