Ubuntu 20.10でOCRを使う

題記の通りで、OCRを使えると便利だなとか思ったりして調べてみた。

そもそもの発端はUbuntuのドキュメントスキャナーにちょっとした不満があったのがきっかけ。

せっかくCannon MG3630っていうそこそこなプリンタ&スキャナーを持っているのに、B5サイズでのスキャンができない。(A3〜A6とレターしかできないので余白ができる。まあ後で余白だけ消せばいいんだけど。)

で、他のスキャナーを探してたらアプリケーションセンターにgImageReaderというのがある。こいつはスキャナー兼OCRらしいのでこりゃ便利と思ってインストール。しかしいっぱいエラーが出る。

そんなわけでお勉強したのでした。

gImage Readerはスキャナ+OCRのフロントエンド

gImage ReaderはスキャナなんだけどOCRの機能も持ってる。と思ったら大間違い。OCRの部分はただのフロントエンド。

OCR自体はTesseract-OCR(テセラクト)というソフトが必要。

しかもTesseract-OCRはそのまんまでは日本語を読めないので日本語の認識データを追加してあげる必要がある。

Tesseract-OCRをインストールする

$ sudo apt update
$ apt search tesseract
tesseract-ocr/groovy 4.1.1-2build3 amd64 ←tesseract本体
tesseract-ocr-all/groovy,groovy 4.1.1-2build3 all ←全言語の認識データ
tesseract-ocr-eng/groovy,groovy 1:4.00~git30-7274cfa-1 all ←英語
tesseract-ocr-jpn/groovy,groovy 1:4.00~git30-7274cfa-1 all ←日本語
tesseract-ocr-jpn-vert/groovy,groovy,now 1:4.00~git30-7274cfa-1 all←日本語(縦書き)
:

いろいろなにかが表示されるが、要するに teserract-ocr(本体)と使いたい言語をインストールすれば良い様だ。

tessecact-ocr-allをインストールすると全言語がインストールされるが/usr/shareを700MBくらい食いつぶすのでやめた。英語と日本語だけインストールする。

あと、文脈を解釈tesseract-ocr-script-jpan/jpan-vertも入れておく。

$ sudo apt install tesseract-ocr tesseract-ocr-eng tesseract-ocr-jpn tesseract-ocr-jpn-vert tesseract-ocr-script-jpan tesseract-ocr-script-jpan-vert 
$ ls -1 /usr/share/tesseract-ocr/4.00/tessdata/*trained*
/usr/share/tesseract-ocr/4.00/tessdata/Japanese.traineddata
/usr/share/tesseract-ocr/4.00/tessdata/Japanese_vert.traineddata
/usr/share/tesseract-ocr/4.00/tessdata/eng.traineddata
/usr/share/tesseract-ocr/4.00/tessdata/jpn.traineddata
/usr/share/tesseract-ocr/4.00/tessdata/jpn_vert.traineddata
/usr/share/tesseract-ocr/4.00/tessdata/osd.traineddata

試しにOCR機能を使ってみよう。

適当なフォルダにこの様なJPG or PNGファイルを保存する

テスト用のtest.jpg

同じフォルダでtesseractコマンドを実行する。

usage : tesseract imagefile outfile [ -l language ]
imagefile : 画像ファイル名
outfile : 出力ファイル名 .txtは勝手についてくれる
language : 日本語の場合はjpnを指定。何もしないと英語になる
ex) tesseract test.jpg text1 -l jpn
→ 日本語で解釈した結果がtext1.txtに出力される

tesseractコマンドフォーマット
$ tesseract test.jpg test1
$ cat test1.txt
TEST
TAk
aN aR

$ tesseract test.jpg test2 -l jpn
$ cat test2.txt
TEST
テスト
試験

上記の通り、 -l jpnを付ければ日本語を正しく解釈できる。

さあ、これでgImate Readerを使える。と思ったら大間違い。

Hunspellをインストール

gImage ReaderはHunspellを使っている。

HunpellというのはGoogleが使っているスペルチェッカーで、LibreOfficeなんかも使用している。

gImage ReaderはHunspellがないといっぱいエラーを履くのでインストールしてあげる必要がある。あと、日本語の辞書(.dic)もインストールしてあげないとOCRが機能しない。

ただ、Hunspellは日本語の辞書が無いことが判明(笑)

とりあえずHunspell自体はインストールする。

$ apt search hunspell | grep "/"
hunspell/groovy,now 1.7.0-3 amd64  ←本体
(残念なことにhunspell-jaは見つからない)
:
$ sudo apt install hunspell
$ ls /usr/share/hunspell
en_AU.aff  en_AU.dic  en_CA.aff  en_CA.dic  en_GB.aff  en_GB.dic  en_US.aff  en_US.dic  en_ZA.aff  en_ZA.dic

とっても残念。でも仕方ない。

gImage Readerをインストール

やっとここまで来ました。ソフトウェアセンターでインストールして起動してみましょう。

gImage ReaderでOCRを使ってみる

とりあえずgImage Readerを起動してみる

gImage Readerを起動

まあ予想通り辞書がないというエラーがでますね。

ついでに日本語[jpn]と表示されるべき部分が化けてる(笑)

このメッセージがうっとおしい場合は右上の設定マーク(ギアのやつ)からPreferences > Query to install missing spell check dictionaries のチェックを外すせば次回から表示されなくなります。

気にせずOCRで読み取ってみる

先程保存したtest.jpgを読み込んでみましょう。

まず、Filesでファイルを読み込んで、読み込む言語を選択します。

ファイルを読み込んで認識する言語を選ぶ

読み込む範囲を選択して、言語をクリック。すると右に読み込んだテキストが出る。

テキストをOCRで認識してみた

なかなかの精度に見えますね。

でもこれ、文字が大きいからなんです。

例えばスキャナで読み込む際に75dpiにすると、小さい文字は全く読めなかったり。フォントが背景ににていたりすると格段に精度が落ちます。

6ptのフォントで書かれた契約書を200dpiで読み込んだら99.95%正確に読み込めました。1文字だけ謎の”>”という文字が入っていただけです。

白黒横書きのテキストを読み込むだけならtesseractコマンドを使えば何十枚もあるテキストを一気に読み込めて便利。

GUIを使って特定の領域だけ読み込みたいならgImage Readerを使う感じですね。

あ、大事なこと忘れてた。

gImage ReaderではスキャナのサイズはA4固定です。なのでB5で読みたいという目的は達成できませんでした。(笑)


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