仕事は段取り8割 早めに着手するだけで全てがうまく行く

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ToDoに追い立てられる生活から時間を支配する生活に変えるにはBJSMやGTDが有効です。

記事 : ToDoじゃ物足りない!BJSMとGTDで仕事全体を見渡す

それでもまだ仕事量が多い場合は以下の条件に当てはまらないか仕事を振り返ってみて下さい。

  • 最初に計画した作業量より実際の作業量が大幅に増えることがある。
  • やり直しやミスが多い
  • 社内の事務の締め切りを守れないことがある
  • 上司の指示が曖昧だ
  • 部下が指示通りに動いてくれない

もし上記が1つでも該当する場合は段取りが不十分なのかもしれません。

段取りの仕方/やりかたを身につけると仕事をゲームの様に楽しめるようになります。この機会にハードワークを楽しめるワーカプレイヤーのコツを身につけましょう。

「段取り」って何だろう?

段取りは「成功イメージのシミュレーション」

段取りは料理に例えることができます。

作りたい料理(ゴール)を決め、レシピ(手順)を確認し、材料(資源)を確保して、調理(作業)します。

仕事も同じで、ゴールにたどり着くためのシミュレーションをすることで効率よく、確実にゴールに向かうことができます。

段取りのメリットは「無駄の排除」

段取りができていないと「ズレ・モレ・ブレ」が発生します。そしてモレ・ブレ・ズレは以下の無駄を産みます。

  • ズレ : 全ての作業をやり直し
  • モレ : 作業の中断
  • ブレ : 一部の作業のやり直し

段取りができるようになるとこれらの無駄が無くなります。

段取りのコツ

段取りのコツは以下のとおりです。

  • 作業に取りかかるのは後日でも、段取りはできるだけ早く取りかかる
  • 自分だけで結論を出さず、関係者を巻き込んで合意する

特に大事なのは「早く取りかかること」です。ゴールまでのシミュレーションを早くすることでモレを最小限にし、ブレを修正するための選択肢を増やすことができます。

次に大切なのは「周りの協力を得ること」です。自分の独断で結論を出さず、上司の知恵を借りたりメンバーに合意してもらうことでズレを防ぐ事ができます。

仕事の段取りは4ステップ

段取りの仕方は仕事の内容によって違いが有りますが、プロジェクトと呼ばれる仕事は概ね以下の4つのステップで進めます。

  1. ゴールの設定 (成果物、期限、WHY、制約)
  2. WBSを作成する (作業の分解、作業量と作業時間の算出)
  3. 資源(人、モノ、カネ、情報/アイデア、時間)を調達する
  4. スケジュールを決めて関係者と合意する。

上記の段取りを経て自分のタスクになったものはGTDで優先順位を付けて取り組みます。

段取りをしてみる

今取り組んでいる仕事があればそれを題材に段取りをしてみましょう。できるだけ新規の仕事が良いのですが、既に取りかかっている仕事でも構いません。

ゴールの設定でズレを防ぐ

仕事は誰か他の人の依頼で始まります。殆どはクライアントか上司でしょう。仕事を受けるときには必ず「成果物」「期限」「WHY」「制約」の4つを確認しましょう。

ゴール(成果物と完成度)

「顧客リストを作る」というタスクの場合は、顧客の名前をリストアップするだけで良いのか連絡先や過去の購買記録も必要なのかを確認します。ゴールを明確にすることで無駄な作業を省くことができます。

期限(緊急性)

緊急性が高い場合は他のタスクの期限を守れなくなる可能性が有ります。遅れてしまうタスクの依頼者に連絡して了承を得るようにしましょう。

WHY(目的)

依頼者が達成したい目標を必ず確認しましょう。依頼された方法よりも良い方法をあなたが知っているかもしれません。また、何か問題が発生した場合に目的を損ねない範囲で代案を出せるかも知れません。

制約(作業環境)

資料はMicrosoft Wordで作成するのか、今後の連絡方法、進捗確認のタイミングなどの作業条件を確認します。制約の確認を先にしておくとお互いの作業を効率化したりスケジュールを調整しやすくなります。

WBSでモレを防ぐ

WBSという言葉に馴染がない人も多いと思いますが、要するにタスクの一覧です。大きな粒の仕事をタスク(ToDo)レベルまで分解したあと、担当と作業時間を記入します。

モレはこのステップで発生します。モレを防ぐコツは以下の2点です。

  • タスクは大きなタスクから小さなタスクに向けてMESEを意識しながら分解する。
  • 分解したタスクにモレが無いか詳しい人にレビューしてもらう。

作業時間は次のステップで資源を集める際に使用します。作業時間の見積を誤るとスケジュールが大幅に遅れたり、人が余って無駄にコストがかかってしまします。

作業時間の見積精度を上げるコツは以下の3点です。

  • 同じ作業を1回にまとめる。1回10分の作業を6回行う場合、1度にまとめれば30分で終わる(逓減効果)ことがあります。
  • 作業時間を直接見積もらない。作業量(資料のページ数)に効率(1ページ●分)をかけて作業時間にする。
  • 類似の事例と比較する。極端に見積が異なる部分は見直しが必要です。

資源を調達してブレを防ぐ

WBSを元にゴールにたどり着くための人、設備、資金を調達します。

専門性の高いタスクは人のスキルによって大きく品質にブレが生じます。スキルセットを明確にして調達しましょう。

設備はチーム全体の作業効率を左右します。一般的に「資料の共有に必要な手続き」が多いほど作業効率は低下します。チャットの様なリアルタイム性のあるものとファイルサーバのような蓄積ができるものを併用すると作業効率は格段に高くなります。

スケジュールを決めて合意する

資源が集まったらWBSのタスクを見直してスケジュールに反映します。

WBS、課題管理、スケジュールは依頼元に合意を取り付けるようにしましょう。依頼元を巻き込むことで問題が発生した際に一方的に叱責されるのを防ぐことができます。


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作者名 :小室淑恵

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